世界一有名なウサギ


先日、中秋の名月の日にふさわしく〝月の兎〟では無いけど
「ピーターラビットのおはなし」の原作者の半生を描いた『ミス・ポター』を観て来た。
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いつだったか、TVで、このポターが、ナショナルトラストに寄付した、
イギリスの湖水地方の土地の様子を見た事があった。
4000エーカーとか言っていたが、
どのくらいの広さなのか想像出来ないくらいの広さの大自然だった。

まさにこの映画は、そこの場所を含めてのロケで、
スクリーンに映し出される自然は、それはそれは素晴らしい映像だった。
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彼女は、1866年生まれで、この絵本を出版したのが、1902年。
この時代のイギリスだから、良家の子女であったビアトリクス・ポターは、
今の時代のような自由な事が出来なかったのだが、絵本はたちまち売れていく。

その印税で暮らせるくらいなのだが、
最後まで母親はその娘の立場を分かっていなかったみたいだった。
そういう時代だったのだろう。

ビアトリクス・ポターという女性は、
自然や動物を愛する物静かな恥ずかしかり屋だったらしいが、
あの緻密で繊細な絵をみれば、芯の強さを持った人だったのだろうと思える。

100年を越えてもなお、いまだにこうして愛される絵本を作った女性。
そんな後世にまで残る作品を作ったのだから、凄いとしか言いようが無い。

映画の中では、主演のレニー・ゼルウィガーが、
ビアトリクス・ポターを好演している。

恥ずかし気に話をする様子や、
小動物しか友達のいなかった彼女が、恋に落ちた時の紅潮した頬の顔の様子など、
アップの映像を観ていてると、こちらまで、それが伝わって来た。

イギリスを代表する絵本作家を、
アメリカ人が演じるのを良く思わなかった人もいたらしいが、
私は、この女優さんがぴったりだと思った。

それと、親友になった、
恋人ノーマン・ウォーンの姉のミリーを演じているのが、エミリー・ワトソン。
イギリスを代表する近年、最も評価の高い女優さんだが、
風変わりだが優しい抱擁力のある女性をとても良く演技していた。
大柄な身体で、女性なのに、ネクタイを締める衣装も面白かった。

もちろん、この時代の映画なので、私の「お楽しみ」もたくさんあった。

古い裕福な家庭の家の中の格調高い調度品やら、湖水地方の古い屋敷や古い農家。
なるべく忠実に再現したとあって、見ていると
どれをとっても興味深いモノばかりだった。

映画では、そのロケーションや時代背景も、かなり忠実に描いたらしい。

私が特に注目したのが、ビアトリクス・ポターの着ている服。
母親のドレスの絢爛豪華なソレとはまったく違っていて、
あくまでもシンプルな服装だった。レースの使い方も素敵だった。

それと気になったのが、
彼女が幼い頃から持っていた絵筆を入れたバスケット状のバックだ。
絵筆入れらしいのだが、めちゃめちゃ可愛いかった。

このポターの描いたウサギは、本当に有名なウサギだ。

ここ日本の東北の田舎の台所の食器棚の中にも、
ポットやカップやお皿のピーターは健在なままだ。
凝って居た時は、スプーンやフォークまで集めた時期があった。

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最近知ったのだが、今では、なんと『会津塗り』のピーターまで居るらしい・・・笑。


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うちの台所に居るピーター・ラビットも、考えたら、
おいしそうにレタスを食べて、早20年はすでに経っていた。

しみじみと見てみたら、今にも中から出て来て動き出しそうだった。



※ミス・ポター公式HP
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by mismis10 | 2007-09-27 00:00 | 映画・演劇・美術鑑賞・関係
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