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イギリス旅日記・25・(帰国まで)~最終回~

いよいよ日本へ帰る朝。

『ナッスング』

ダンボールとトランクの重量が気になる。
まずは、トランクをフロントまで持って行って重さを測らせてもらう事に。

相変わらず、いっつも誰も居ないフロント。呼び鈴で人を呼ぶ。
「重さを測りたい」と言ったら、脇のほうにある場所へ行けと言う。
そちらに行くと今度は荷札みたいなのを出して「送り先を書け」と言う。

そうじゃ無くて「秤」だよ。重さを測りたいの。とアピール。

そしたら、そのホテルの若い男性従業員が私のトランクを持ち上げて「OK。23キロは無い」と言う。なんだ通じてるんだ。ヴァージン アトランティック航空の重量制限を知ってるんだとちょっと驚く。

この航空会社に決まった時点で、荷物はトランク一個だけしか駄目だというので、それじゃ帰りは間に合わないと話が出た。J子さんが前もって追加料金をネットでカード払いしておくと良いと教えてくれたので彼女の家で自分のPC持ち込んで聞きながら手続きした。そういう経路を経てのダンボールだった。

話は戻って。

しかし、問題はこのトランクじゃ無い。
部屋にあるダンボールなんだと思い「秤を貸してくれ」と言った。

そしたら、その若い従業員が言った。「ナッスング」

「ナッスング??」えっ。nothing. って事?無い?

(いくら英語が苦手でもそのくらいは解る。)

思わずビックリして「ナッスング?」と同じ単語で聞き返す。
驚くとオーム返しになるのね。外人でも日本人でも。

そういえば、昨夜、私がタクシーの予約をしようとした時に、TomorrowをTodayって話出したら、フロントの男性従業員の人が「Today?」って聞き返したっけ。

もう結構な遅い時間になってるのに「今日?」って驚ろかれた。
(いや、完全に私が間違えたのですが。)

で、また秤の話に戻るけど、とにかく「無い」としか言わない。はぁー、普通ホテルってそういうのは完備してると思ったが、ココはさすがに別格のホテルだった。

トランクを転がして部屋に戻って、J子さんにその話をする。呆れていた風だった。で、結局、タクシーは早めの時間に頼んだから、こうなりゃ空港に行って測るしか無いだろうという結論になった。


『追加料金』
他の荷物を持って、フロントに行き清算をする。
あの訳の分からない朝食代も請求されるだろうという事で。

ところがコレが何も請求が無かった。
結局、食べて良い訳で。じゃ、タクシーを待っている間、まだ時間があるから、簡単にコーヒーでも飲んで食べるかという事で、あの例のおっさんの仕切るレストランへ行く。

そうして時間まで過ごす。

私がトイレに行って帰って来たら、もう迎えの車が来ていた。
イギリスをよく走っていたあの形のタクシーでは無く、バンみたいな車だった。

どうも帰国して本などをみたら、あの通常のタクシーと、ホテルが契約しているこうした送迎車とがあるような事が書いてあった。
チップも含めて多めに支払いをしたが、多少遠い場所で停められて、結局二人共、重い荷物を空港内まで自力で運ぶはめになる。

空港までは近いホテルだから、外の風景を眺めているうちに、直ぐに到着。
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『荷物の重さ』
搭乗手続き前に、まず重さだ。

空港内の赤いユニフォームを着たヴァージン アトランテックのおばさんの所へ行き重さを測ってみた。
一番重そうなJ子さんの荷物が25キロと表示。
あちゃーと思ったら、なんとその人が「OKだ」と言ってくれた。
ひゃー、なんていい人だ。

もうこの重さばかり気になっていたので、一瞬、聞き間違いかと思ったくらいだった。

彼女の他の荷物も、私の2つ分の荷物も難なくクリア。
J子さんは「もっと買えたね」とか言ってたような気がする。(凄い前向きな発想だ。)

手続きした後、トランクはOKだけど、ダンボールは自分で持って行くように言われたが、その方向に行っても下に運ぶエレベーターが無い。何処なんだろうと探したが無い。ダンボールをカートに積んでうろついていたら、やや黒っぽいお肌の担当の係り員らしい外人男性が何やら話かける。

最初、私達がペラペラと話せるんだと思って何か冗談を言ったみたいだったが、私はよく分からなかった。

ん??って顔をしてたら「あんたら、英語話せないの?」みたいな事を言う。

J子さんと私、大きくうなずき「うん。」と多分、今回あっちで一番元気な返事をした。

その係り員、かなり呆れてた。
(あんたらこそね、全世界の人が英語しゃべれると思うなよー。)

つまり、その人が我々の荷物を運ぶ係りだった訳だ。
(分かってるなら、もうちょっと親切に説明しろよなぁー。)

そうして無事荷物を預けた後は、売店でまたお買い物。

チェックインも済ませて、ヒースロー空港内を見たり、カフェで休んだりしながら、時間まで過ごした。
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時間になりいよいよ飛行機に乗り込む頃には、窓の外には、我々の荷物のダンボールがネットを被った状態で角の所に見えた。
「あの荷物、そうだよね」と窓越しに眺める。「無事に届くといいね」と眺める。
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こうして乗り込んだ機体は、また例によって狭い空間での耐久12時間。

たいして見たい映画も無く、前の席の大柄な若い白人男性と通路の隣の若い日本人女性の動向に時折視線を向けつつ過ごす。

最後はやっぱり前の画面で「今、飛行機は何処を飛んでいるのか」だけしか興味が無い時間を過ごした。
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こうして成田空港へと到着。
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『ダンボールと共に』
しかし、問題はココから。
ダンボールを送って新幹線で帰るか、バスの時間まで待ってダンボールと一緒に帰るか。
検討した結果、後者に決定。とにかく地方に住むってこうした時に不便だなと感じる。

成田空港で時間をつぶし、久しぶりにちゃんとしたラーメンを食べたり、イマイチだったけど機械でのマッサージをしたり。

おまけに、私はココまで来てまた懲りずに買い物したりと。

もうバックは沢山エコバック等を買って来たのに、ブラついて居た時に、ふとショップを見たら「あらっ珍しい、こんな色のポーターもあるのか。」
言い訳ですが、成田空港限定のBEAMS×PORTERのトートバックなのね、これって。
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それはまるで「こんな買い物するなら、最初からホテルをランクアップしろよ」と言う神の声が聞こえて来そうなお買い物だった。つくづくアホな私だ。

時間になり、乗り場に向かう。
そしてバスは高速道路をひた走り、数時間かかって福島駅西口まで戻って来た。

なんとなく、いつも送迎の場所は東口だったので
私・「大丈夫かな、いつも東口に迎えに来るんだよね、西口に来たことないんだよね。」
J子さん・「え、6日前に、ここに送ってもらったよね。」
私・「あ、そうだっけ。」
と言う間抜けな事を口にして車を待つ。

あぁ赤面。ていうか旅の道中、いつもこんな感じだった。(ほんと、すみません。)

こうして自宅に帰り、そこからJ子さんは自分の車に荷物を移し替えて自宅へと戻って行った。
本当にお疲れさま。

『旅の反省』
今回、降って湧いたように決まったこの旅。ほとんど何もかも勉強不足で、更にかなりの弾丸ツアーでやっぱり54歳の私にはけっこうハードだった。
更に反省点も多々あって出来る事ならもう一度ちゃんと初めからやり直してみたいほどで、そういう意味では、J子さんにも多くのご迷惑をかけてしまったと思う。でも一緒に行けて良かった。行ってみて分かった沢山の事は生涯大切にしようと思う。

今回の旅そのものも、自分だけなら絶対見れないスノードロップの咲くコッツウォルズまで行けたのもJ子さんあっての事で、更に車の運転やロンドンでの案内を連日してくれたMiyukiさんのおかげでとても中身の濃い旅だった。本当にありがとう。またの機会がありましたら、ぜひ。次回はちゃんとした人になるつもりです。(笑)

最後に送り出してくれた家族にも感謝。

長い事読んでくださった、ブログに遊びに来て下さった皆さまにも感謝です。



~終わり~
by mismis10 | 2013-04-03 23:13 | 2013・イギリス
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