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除染の話。その3(雪が降っても)

除染の話。その3。
去年の暮れに目の前の空き地に持ち込まれた除染で出た土。私の思っていた量よりもはるかに多い量だった。近くに行くとその量に驚いた。
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その後、隣接している家の住民や町内会からも市に話をしたが、結局のところ規定には違反してないので、土はそのまま埋められる事になった。

しかしながら、この除染された土はこれをここに埋めようとした土地の持ち主が、自分の借家5件分と自分の住んでる家の分を勝手にここに持って来たのだという話を聞いて、なんとも悲しい気分になった。
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福島市は市全世帯の家や敷地を除染すると宣言したが、震災から2年になろうとしているが、除染が終わったのはまだ10%台だそうだ。これじゃ全世帯が終わるのは何年先になるのか分らない。

しかも、中間貯蔵施設や仮置き場が決まらないから、結局、自宅の敷地に埋めたりしているのが現実。それが嫌な人は、こうして自分の持っている土地に置きに来る訳だ。要するに、自分の家から離れた遠くであればいいという考えで。

そういう土地が無いひと(ほとんどの人はそう)は、こんな風に狭い花壇に斜めに貼り付けたように敷地内の土を置いてある人もいる。私でさえ、この様子を見た時は驚いた。こんな扱いをされる理由が無いのに。
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こうした現実は、まるで福島県全体の縮図のようだ。

結局、あの東電の原子力発電所から出たこれほどまでの放射性物資は最終的にはどうしたって、行き場の無いモノなのだ。

今年は12年ぶりの大雪で、その作業が遅れている。
しかし雪であろうと何であろうと重機の音が響く。
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とにかく何としても埋めちゃうつもりなんだろう。
埋めてしまったら、ココが最終地になってしまうのだろうな。嫌だな。


世の中の人達は、皆そういう現実をまったく知らないのだろうな。
その事にも、凄くくやしい思いがある。
by mismis10 | 2013-01-21 00:45 | 東日本大震災
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