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夢と現実

久しぶりに夢をみた。
ていうか、人間は常に夢を見ているらしいけれど、朝起きた時に覚えていないらしい。
だから今回は覚えていたのだろう。

車で何処かに向かって走っている夢だった。

それも、家族みんながそれぞれ個別に一台づつ車を運転している。
どういう訳か、今は一人でちゃんと歩けないような母までが車を運転していた。
何処かへ向かってるのかは、夢だから分らない。
でも、落ち合う場所に向かっているようだった。
ところが母の車が集合場所に見当たらないと探している所で、目が覚めた。

あぁ、夢だったんだと。安心した。

どうして、そういう夢を見たか。
眠る前にインターネットで東京電力福島第一原発の4号機が危ない。
逃げるルートを確認しておいたほうが良いなんていう記事を見たからだ。

ここの所、計測されたセシウムの値が去年の10月、11月に比べて高いのだそうだ。
4号機の使用済燃料プールがいったいどうなっているのか詳しく分らない今、大きな地震がまた来たら、例の最悪のシナリオが通ってしまうという。

そうなると、福島どころか、東京、神奈川あたりまでが避難の対象になってしまうのだそうだ。
だから、各自ルートを考えておいたほうがいいみたいな記事だった。

でも、本当にそんな事になったらどうするのだろう。
なんだかそういう記事を読むと、何もかも空しくなる。
ようやく普通に暮らして行くようにと平静を保っている所だったのにと不安になる。

いったんそうしたモードになると果てしなくマイナスの気持ちになるものだ。
何かを買うか買うまいかと悩んだ時も、どうせ逃げるようになったら買っても無駄だ。とか。
そういう事を考える。

春のガーデニングの本をみると、あぁ私はそういう事が出来ないのでは無いかと思う。
いちいち何でもそういう気持ちへ結びつく。

そうした中、また川俣町の米からセシウムが出た。
それを流通に乗らない米だからと発表しなかった福島県。
今、私達福島の人達が、こうした事をきちんと示さなかったら、どんどんひどい事になる。
風評被害うんぬん言う前に、科学的な事実は正確に示さないと駄目だと思う。

更に、二本松の新築マンションの基礎工事のコンクリートの中にもセシウムが混入。
室内のほうが、室外よりも高い放射能線量が測定された。

なぜ、分ったかというと、その新築マンションに住む中学生のきょうだいの積算線量調査からだそうだ。
しかも、このマンションは、原発事故の被災者の借り上げ住居にもなっているという。

詳しく調べたら、このマンションのコンクリートの中の石は、計画的避難準備区域になった浪江町の砕石場の石だったそうだ。区域が指定される前の3月25日から指定されるまでの4月22日まで毎日採取していたという。

それらの材料が建築材料の石として使われたそうだ。
今のところ、建築資材の放射線量の法律や基準は、まったく無いのだそうだ。

あぁ、もう何処にも此処にもセシウムが入ってしまっているのだろうか。
福島が、どんどん汚されていく過程がじわじわと露出している。

あの3.11以前の福島に戻してほしい。
こんな風になったのは、夢であってほしい。
今の現実が夢であってほしい。
by mismis10 | 2012-01-16 09:32 | 東日本大震災
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