人気ブログランキング | 話題のタグを見る

9ヶ月めと除染の事

12月11日。今日で、震災から9ヶ月経った。
こうした書き方を書くのもどうかと思うが、実際の記録なのそうだから書いておく事にした。

最近、師走で予定が色々あり、どうもブログのアップが追いつかない。

時間のある時に書いてみるが特に原発事故の放射能に関しての報道はたくさん出て来るので、書いたものをアップせずにいると次の報道になってしまっている。

震災時から続く環境放射能の値等の数値のお知らせは、今もニュース番組とかでTVが四角に仕切られてテロップが流れている。あの日からずっとそうなっている。これはここ福島だけの表示なのだろうか。

他県の友人が、最近では原発事故の福島の事はもちろん、被災した東北の事をあまり報道されて無いとメールで教えてくれた。まだまだ終わっては無いのだが、すでに世の中の関心は薄れてしまっているのだろうか。

陸上自衛隊による除染活動が7日から始まった。
地元の郡山、福島の駐屯地の自衛隊員が完全防備体制の防護スタイルで、避難区域の楢葉、富岡、浪江、飯舘の役場の除染を行っている映像が報道されていた。

そんな事をするための自衛隊でないだろうと思うのだが、自衛官のコメントでは「使命感を持ってやる」と答えていた。マイクを向けられてまさか、立場上正直には言えないだろうが本当のところは嫌だろうな。

しかし、誰かがやらねばならないのなら、
今回こうした事を起こした会社の従業員だってやっても良いのではないだろうか。
東京電力で仕事している人間なら一回でも良いからあの作業をしてみれば良いのに。
あれだけの事故を起こしても、関係無い場所で普通に仕事をして、危険な現場は地元や関連会社の子、孫会社の下請けにやらせたままだ。

今回の原発事故の後は何でもかんでも地元福島の人間にやらせたままだ。
行政側も、みんなで福島を綺麗にしようとか言ってる。

せめて、土日でも、有給でも良いから、東電の人間が現地に来て体験して手伝って欲しい。
それだけリスクのある原発を自分達が動かしている事を分かって欲しい。

私も環境放射能の値が高い地区に住む者として除染作業を手伝ったが、はっきり言って、あの除染作業というのは果たして効果があるのかどうか微妙だと感じた。

一時的には線量が下がるが雨風が起こるとまた高い線量に戻ってしまう。
周りが山に囲まれた地形では、この繰り返しが続くような気がする。
イタチごっこみたいで空しい。

それでもやらないよりはまだマシかもしれないが、その時に出た土などの置き場が無いのだから話にならない。今の原発事故処理の最大の弱点だ。

土もだが、汚染水だって溜まる一方だ。
「貯蔵タンクを永遠に作る訳にいかない」とかコメントしていた東電のスポークスマンに言いたい。そうなったのも、あなたらの責任。タンクを敷地内に永遠に作るしか無いでしょ。
海に流すなんて絶対に止めて欲しい。

だから人間が後始末出来ないモノを作っちゃぁ、駄目だって。

しかしこんなに、除染、除染と騒いでるが、今回、自衛隊に作業をしてもらっている避難区域の人達は、除染をしてもほとんどが戻らないとアンケートに答えている。

確かに、現在の数値からしたら住むのは無理だと思うし、たとえ一時期下がってもまた上がると思う。そんな場所にはやはり戻れないだろう。

私達の場所などより数段高い放射能値の場所をあんな風に除染するよりも、除染すれば何とかなる地域を先にやるのが良策だと思うのは、私が素人だからなのだろうか。何だか国のやる事はまったく分からない。


9ヶ月めと除染の事_c0073802_22455429.jpg

新聞に掲載された文部科学省放射線量等分布マップの航空機から測った放射性セシウムの量の報道を見て、いくら除染をした所で、こんな色している場所に果たして人が住めるのだろうかと心配になった。避難して来ている人が戻れないと答えているのが分かる。

それにしても、自衛隊の除染のTV映像に映った人気の無い避難地区の各自治体の町役場の建物の立派なコト。何かのリゾート施設のような建物だ。

でも、廃墟みたいに見えるのは何故だろう。

何も無い太平洋に面した静かで小さな町が、まるで成金みたいなこの豪華な庁舎や施設を手土産に、住む場所さえ奪った危険なモノを受け取った証の象徴のようにみえた。

あの建物に本当にまた人が訪れるのだろうか。
町が機能するのだろうか。

人が住めるのだろうか。
by mismis10 | 2011-12-11 23:16 | 東日本大震災
<< ジャズとラーメン 米と離婚の危機と8万円 >>