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トラウマ

【県民健康管理調査の基本調査】を書いて出したのは、去年の10月頃だった。
震災から7ヶ月も経ってから届いた書類に、手帳などを頼りに、ひとつひとつ記憶を思い出しながら書いて出した。

この調査表は、3月11日~7月11日までの4ヶ月間に「いつ」「どこに」「どのくらいいたか」などを記入して、外部被ばく線量を推計するのが目的だそうだ。
なんで4ヶ月の間なのか、よく分らない。
福島県民全員に、この調査をするのだという。

先日、その放射線医学県民健康管理センターの職員と名乗る人から「質問があるので、またかけ直します」との留守電が入っていた。
そういう所から電話が来るだけで嫌な気分になるけど、一体なんだろうと思った。
今日、家にいたら、またそう名乗る人から電話があった。

何を聞かれるのかと思いきや、私が書いた問診票の中に「給水車を待っていた時間は書かれてるが、場所が書いて無い」という。
フツーに考えたら、当時、給水車は限られた場所にしか来なかったのだから、一番近くの市役所の支所だと思うが、担当者は「個人で車で遠くまで行かれる場合もありますので」という。

更に「スーパーに買い物とありますが、このお店は何処の場所ですか?」と聞かれた。
近くの地元スーパーの名前をあげて答えたが、そういうのも洩らさず書くのかとちょっと驚いた。

だいたいにして、この基本調査、私の回りの人もほとんどが提出していない。
とても回収率の低い問診票なのだ。

「震災から何ヶ月も経ってから、あんなもん寄こしてもねぇ」とか
「完全なるデータ集めだもん。協力しない」。とか
「面倒臭い」とか
「当時の事なんか思い出したくも無い」

理由はさまざまだが、とにかく評判は悪い。

提出された数が少ない分、ひとりひとり丁寧に問診票をみてくれているのだろうか。
悪いけど、ヒマなんだろうか。

そういう事しか考えられない。
どうせ守ってなんかもらえないというトラウマが私の中にあるのかも。
by mismis10 | 2012-08-31 22:30 | 東日本大震災
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