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6ヶ月過ぎて


3.11の震災から6ヶ月が過ぎた。

毎日チェックしている【※ふくいちライブカメラ】では、3月12日、東京電力福島第1発電所の一号機の吹っ飛んだ建屋部分のカバーの鉄骨部分が、かなり出来て来たのが確認出来る。

そういえば、この定点カメラに、
作業員らしい人物がカメラ目線で登場してインターネット上で騒がれた時もあった。

6ヶ月前のあの頃は、この発電所の様子に釘付けだった。

TVなどでは、その節目、節目で、
震災の後がいったいどうなったのかの報道がされている。

そうしたプロの報道とは関係なく、自分の周りのみを考えた時、
私の生活がどうなったのかを考えてみた。

基本的に、さして何の変わりも無い。
もちろん、震災直後の不便な生活は無くなった。
生活はきわめて普通だ。
みんな震災前と同じように生活をしている。

ただ新学期になっても子供達の姿はあまり見かけない。
確実に福島を去った人が多くいる。

そして国や県や市などの行政側の除染は相変わらず進まない。

自分の周りだけでも何とか除染をと思うが、
前に書いた近所の小さな森も伐採が出来て無い。

それどころか、いったんは木を切ると言ってくれた持ち主が、
3日間だけ業者を頼んだが、結局、どういう訳か雑木林の中の竹を切っただけで終了したままだ。
隣接した近所の人達も、それぞれに、これでお終いなのかと気にしている。

自分の家だけ、木を切ったり草を抜いたり、壁やコンクリート部分を洗ったりした所で、
大掛かりな除染をしないと、放射線の値を下げるのは難しいだろう。

また、その除染で出た数値の高い土や木々などの廃棄場所も相変わらず決まっていない。
本当なら、これらはすべて東電がやる事だし、原子力エネルギーを進めて来た国がやる事だ。

日々の生活が、放射線と関係した生活を強いられてる私達は、
誰がその責任者になろうとも関係なく、とにかく先を急いで欲しいのだ。

それなのに、言った言わないとか、オフレコを流したマスコミは、
じつは政府の脱原発の反対者勢力の陰謀だとか。いろんな話が出ている。

本当に、真面目に私達の事を考えてくれているのだろうか。

そんな中、地元の福島県立医科大で、
各国の放射線分野の専門家を集めた国際会議を11、12の両日開催されている。

日本や米国、ロシア、ウクライナなどの各国や、
国際放射線防護委員会(ICRP)から約30人の専門家が集まり、
放射線が住民の健康に及ぼす影響を科学的見地に基づき評価する会議らしい。

主催の日本財団によると、原発事故による健康への影響を正しく評価し、
福島県が8月から本格化させた全県民約200万人対象の健康管理調査の支援などが目的だとか。

この200万県民のための健康調査も、私達のあいだでは、遅いと感じている。
6ヶ月も前の24時間にわたっての自分達の行動を、
どれだけの人達が正確に記憶しているのだろうと疑問だ。
また、結局、調査という名のモルモット扱いだと言ってる人もいる。

参加者の放射線医学総合研究所(千葉市)の明石真言理事は
「市民は何が正しい情報なのか分からず混乱している。」
「科学的な知見に基づき同じ情報を発信すべきだ」と訴えた。

この報道が正しいのなら、本当にそうして欲しい。

それなのに、インターネット配信以外、一般市民の傍聴は出来ない。

健康への影響がよく分かっていない100ミリシーベルト未満の被ばくや、
被ばくの低減策などをテーマに議論するとの報道もあるので、
出来る限り、そのあたりの事を速やかに公表していただきたい。

公開質問状なども送っている市民団体もあるので、誠実に答えて欲しい。

マスコミの報道も、福島県民にむけての、
これらの報道をしてくれても良いのではないかと感じる。

世の中に対しての一般報道も確かに必要だが、
私達現地にいる人間には、当たり障りの無い報道よりも、もっと欲しい情報があるのだ。
そういう情報は、各自が自分で求めなければ入ってはこない。

6ヶ月経っても、放射能がばら撒かれた直後も、その感じはあまり変化は無い。
by mismis10 | 2011-09-12 11:45 | 東日本大震災
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